【3分で解説】永代使用料とは?永代供養料や管理料との違い
墓地使用料とは?徹底解説
- 永代使用料はお墓の土地をずっと使う権利の一括払い、相場は60~80万円。
- 永代供養料は遺骨をずっと供養するための費用、永代使用料とは別。
- 管理費はお墓の維持に毎年かかる費用、永代使用料には含まれず。
永代使用料、永代供養料、お墓の管理料など、お墓には費用に関する言葉がいくつか存在します。そのため混乱してしまう…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、その中の「永代使用料」について、意味や誤解が生まれやすいポイントなどを、わかりやすく解説します。
後半では永代使用料の相場を地域別に紹介していますので、お墓にかかる費用を詳しく知りたい方は参考にしてください。
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この記事の目次
永代使用料とは「お墓の土地にかかるお金」
永代使用料(えいたいしようりょう)とは、お墓の土地(墓地)を取得するときにかかるお金のことです。わかりやすく言えば「墓地代」と置き換えることができます。
永代使用料は、墓地の管理を行う、寺院や霊園に対して支払います。
支払いが済むと墓地の使用許可証(永代使用承諾書)が発行され、晴れてその墓地(特定の区画)を使用することができます。
永代使用料の支払いは1度だけ・毎年ではない
永代使用料を支払うタイミングは、墓地を契約した時の一度だけです。
たまに「永代使用料は毎年払うもの?」と勘違いされる方がいらっしゃいますが、毎年払うものではありません。初回契約時のみ支払います。
得られるのは「使用権」であり「所有権」ではない
永代使用料を支払うと得られるのは、墓地の区画を使用する権利です。
墓地を使用する権利が続く期間は、永代に渡って(お墓を管理するお寺や霊園が存続する限り)となります。そのため、墓地を使用する権利を数年経ったら更新しなければいけない、ということはありません。
ただし注意点として、得られるのはあくまでも「使用する権利」であり、「所有権」ではありません。
墓地の所有者は管理人(公営霊園であれば自治体の首長、寺院墓地であれば住職)となります。
ですから墓地が不要になったからといって、施主はその墓地を勝手に他人に貸したり、売ったり、譲ったりすることはできないのです。
あくまでも墓地の所有者は霊園や寺院ですから、不要となった区画は返還しなければなりませんし、返還してもお金が戻ってくることもありません。
次の章では、「永代使用料」と勘違いされる方が多い「永代供養料」について紹介します。
「永代使用料」と「永代供養料」の違いとは
「永代使用料」とよく似た言葉に「永代供養料」というものがありますが、こちらは全くの別物と考えてください。
永代使用料・・・墓地を永代にわたり使用する権利を得るために支払うお金
永代供養料・・・遺骨を永代にわたり供養してもらうために支払うお金
永代使用料は、墓地の使用権を得るために支払うのに対し、永代供養料は、遺骨を永代にわたり供養してもらうために支払います。
より詳しく解説すると、永代供養料は、お墓の維持・管理(先祖のご遺骨の供養)を自分たちですることが難しくなったとき、代わりに霊園の管理者やお寺に供養をしてもらうのに必要なお金のことです。
近年「墓じまい」という言葉を耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。少子高齢化により、将来お墓を守る後継者がいなくなってしまい、お墓をしまう人も増えています。
永代供養料は、そのような課題を抱えている方が、供養を自分たち以外に任せるときにかかる料金なのです。
なお、永代供養について更に詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
また「永代供養料」の他に、もう一つ「永代使用料」と勘違いされる方が多いものがあります。それが「お墓の管理費」です。
「永代使用料」と「管理費」の違いとは
「永代使用料」と「お墓の管理費」も全くの別ものです。
永代使用料は、墓地を使用する権利を得るためのお金です。お墓を契約した初回に支払いますから、いわゆる「初期費用」と言えます。
対して、お墓の管理費は、霊園やお寺の維持のために毎年支払う「維持費用」となります。
霊園やお寺も施設・設備があり、それらを維持するにはお金が必要です。
私たちがお墓参りをする時に、快適に・安全に霊園を利用するためにも、毎年の管理費を支払うのです。
管理費についてより詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
なお、お墓を建てるのにかかる費用の内訳や相場をさらに詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
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永代使用料とは何か?について理解していただいたところで、次の章では永代使用料の相場を見ていきましょう。
永代使用料の相場は60万円~80万円
永代使用料の全国平均は60万円から80万円だと言われています。
ただし、墓地の費用は墓地の面積によって大きく異なるため、同じ80万円でも広さはさまざまです。墓地の費用は、面積×平米単価(1㎡あたりの価格)で決まります。
1㎡あたり800,000円の平米単価で1㎡の墓地を買った場合と、1㎡あたり100,000円の平米単価で8㎡の墓地を買った場合とでは、支払う金額は同じでも墓地は広くなります。
平米単価は地価に比例するため、都心部に行くほど高く、地方部に行くほど安くなる傾向にあります。
墓地の使用料は土地の価格に比例する
墓地の使用料金は地価に比例します。
参考までに、地域ごとの墓地代の平均価格をご紹介します。
関西エリアが約74万円、関東エリアが約69万円と比較的高く、北海道・東北エリアが35万円と比較的低い結果となっています。
また関東エリアの中でも、都道府県によって相場は異なります、以下主要都市の墓地代の相場をご紹介します。
主要都市 | 墓地代の相場 |
---|---|
東京都 | 134万円 |
大阪府 | 92万円 |
神奈川県 | 102万円 |
愛知県 | 55万円 |
福岡県 | 56万円 |
東京都は全都道府県の中でも一番高い結果となりました。
なお自分が住むエリアの永代使用料の相場がいくらか知りたい、気になる霊園の永代使用料がいくらか知りたい、という方は次の章をご覧ください。
希望エリアの霊園の「永代使用料」を見てみる
希望エリアや気になる霊園の永代使用料を実際に調べていただくことができます。
ここではその調べ方についてご紹介します。
はじめに希望エリアを選択していただくと、以下のような霊園がいくつか一覧で出てきます。
その中で興味のある霊園の、オレンジで囲われている部分(霊園名や、価格のところ)をクリックしてみてください。
すると次の画面で、以下のような価格詳細を紹介している部分があります。
価格詳細の項目の中には、オレンジの囲いがある「永代使用料」の記載がありますから、この手順でご確認ください。
実際にこちらから希望エリアの絞り込みをしていただくことができます。
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次の章では、永代使用料についてよくある質問に回答していきます。
【Q&A】永代使用料についてよくある質問
今回ご紹介するQ&Aは以下の2つです。
- 永代使用料には消費税がかかりますか?
- 永代使用料の支払い方法について知りたいです
永代使用料には消費税がかかりますか?
墓地の取得のための永代使用料に消費税はかかりません。
お墓の中で消費税がかかるものは、石材店に支払う墓石の建立工事代です。
永代使用料の支払い方法について知りたいです
永代使用料の支払いは、墓地取得時に一括で支払うのが原則です。
都営霊園の場合は、墓地の当選者に納入通知書が郵送され、金融機関に支払います。
支払いが完了したら、墓地の使用許可証が送られてきて墓地の使用権を正式に取得します。
また、どうしても一括での支払いができない場合は分割納入もできます。
都営霊園の場合は、500,000円以上の区画に限り、4回まで分割して支払うことができます。
ただし、納入期限に遅れてしまい滞納した場合は使用許可が取り消されるので充分に気をつけましょう。
分割支払いを対応してくれるかどうか、あるいは分割の回数や金額の条件などは霊園によって異なるので、必ず事前に直接確認することをおすすめします。
まとめ
いかがでしたか。では最後にこの記事のポイントを箇条書きにしてまとめます。
この記事のポイント
- 永代使用料とは墓地を使用する時に支払う費用のこと。
- 墓地の永代使用料の支払いは、墓地を買うのではなく「墓地を永代にわたって使用する権利」を買う。
- 年間管理料とは墓地の利用者が毎年霊園に支払う費用。霊園全体の管理のために徴収される。毎年の支払いではなく一括支払いの霊園もある。
- 墓地の永代使用料の相場は60万円~80万円。
- 墓地の永代使用料は1平方メートルあたりの単価と土地の面積によって決まる。
- 1平方メートルあたりの単価は地価に比例する。都心部に行くほど高く地方に行くほど安い傾向にある。
監修者コメント
監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子
墓地の使用料は、土地の価格に比例し、都市部では高く郊外では安くなっています。しかし、大きな区画になると、メインの石塔が大きくなるばかりでなく外柵や敷石などメイン石塔以外の墓石の使用量が増えるため、トータルでみると一等地でない限り、都市部も郊外も案外大きな差が出なかったりもします。
墓地は購入時に使用料を支払いますが、それを「永代使用料」と表記されているケースが多いと思います。「永代」とは、継ぐ人がいる限り承継墓として永代にわたって使用可能という意味で、継ぐ人がいなくなったら使用する権利を失います。継ぐ人がいなくなったら、一定の手続きを経て、寺院など管理者はそのお墓を撤去することができます。