お墓参りの服装は節度が大切!押さえておきたいポイントを紹介
お墓参りの服装とは?徹底解説
- お墓参りは地味な服が基本。派手な装いや露出は避ける。
- 墓参りの目的に応じた服装を選ぶ。
- 掃除用具、お参りセット、虫除けを持参すると良い。
お盆や年末年始の帰省時に、ご先祖様の墓参りに行く機会は多いのではないでしょうか。
帰省しても墓参りに行かない方や、そもそも墓が遠方にあってなかなか行けないという方は、いざ墓参りとなるとどのような服装をしたら良いのか悩まれることもあるかと思います。
この記事では、墓参りに適した服装の説明や、簡単な墓参りのマナーについてまとめています。
ぜひ最後まで読んで、突然の墓参りにも対応できるように確認しておくのも良いかもしれません。
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この記事の目次
墓参りに決められた服装はない
「墓参りには喪服がいいの?」という人もいるかもしれません。しかし、墓参りに行くために、決められた服装というものはありません。とはいえ、気をつけるべきポイントがちょっとだけあります。
次章から、服装のポイントについてご紹介していきましょう。
気をつけた方がいい!服装のポイント
墓参りにおける服装のポイントは、ざっくりいえば 「地味な服装を心がける」という一言に尽きます。しかし、「地味」とはどんなことか、人によって違うでしょう。具体的なポイントをご紹介します。
華美な色の服は避ける
赤、黄、グリーンなど、パキッとした明るい色の服は避けましょう。できれば黒、グレー、茶など、落ち着いた色味の服を選びましょう。 動物柄など、派手なプリントものなども避けたほうが無難です。柄は、ワンポイントだったり、小花柄だったりと、小さな柄のものであれば大丈夫です。
肌の露出は控えた方が良い
暑いときでも、ノースリーブやタンクトップ一枚、ショートパンツといった露出の多い格好は、墓参りでは控えましょう。目上の人に会うマナーとして控えたほうがよいということもありますが、他にも理由があります。
墓地まわりは緑が多く、葉っぱによる擦り傷や虫刺されなどの恐れがあるためです。ノースリーブにはカーディガンなどを羽織り、長めのズボンで肌を守りましょう。もちろん、カーディガンの色も、イエローや赤といったハッキリとした明るい色は避けたほうがいいでしょう。
毛皮やファーのついた服・小物
仏教では、殺生を嫌います。毛皮やファーは、生き物を殺して手に入れる装飾品です。 毛皮やファーのついた服・小物は、殺生をイメージさせてしまうため、避けましょう。「毛皮のコートなんて持っていないから大丈夫」という人も、意外に見落としがちなのが女性のバッグや靴です。バッグのチャームにファーがついていたり、靴にヘビ革やゼブラ柄が使われていたりしませんか。服以外の小物にも十分気をつけましょう。
以上のように、華美なものさえ選ばなければ、墓参りの服装にそこまで気を遣う必要はありません。
しかし、墓参りに行く目的によっては、ふさわしい服装がある場合もあります。次章では、目的に合わせた墓参りの服装についてご紹介しましょう。
行く目的に合わせた服装をする
墓参りに行く目的が特別なものであった場合には、ふさわしい服装があります。気をつけたいのが、節目の日に行く場合や、大事な報告をする場合です。まずは、普段の墓参りの場合からご紹介しましょう。
普段の墓参りの場合
普段の墓参りは、華美なものでなければカジュアルで大丈夫です。墓掃除をする必要があるでしょうから、動きやすく汚れてもすぐに洗えるような普段着を選びましょう。足元も、動きやすい靴が無難です。
節目の日に行く場合
入学式や成人式、入社式といった自らの人生の節目に墓参りに行くときは、自分の成長がひと目でわかるような格好で行きましょう。高校入学なら制服で、大学入学なら入学式の装いで、成人式は振袖で、入社式ならリクルートスーツで……。華美な服装でも、成人式の振袖姿なら、先祖は喜んでくれます。ただ、大事な服が汚れないよう、十分気をつけましょう。下駄ばきの場合は、「足下が危ない」と感じたらすぐ履き替えることができるよう、スニーカーなどを持参しましょう。そして、お墓の前で改めて下駄に足を通し、先祖にお披露目します。
大事な報告をする場合
結婚や出産、就職など、大事な報告をするときには、少し改まった格好で墓参りをするのがいいでしょう。例えば、 「結婚の了解を得に、各家の両親にご挨拶をする」ときの服装といったイメージです。目上の方に挨拶するときのような身だしなみを心がけます。結婚の報告なら伴侶と、そして出産の報告なら赤ちゃんと一緒に出向きましょう。
以上、墓参りに行くときの目的に合わせた服装についてわかったら、他の身だしなみについても押さえておきましょう。
その他、気をつけたい身だしなみ
服装以外にも、気をつけたい身だしなみがあります。ポイントは、墓参りの時期や場所に合わせた身だしなみを心がけることです。
暑い日や寒い日は帽子もOK
暑い日や寒い日は帽子をかぶって出向いて構いません。ただし、 お線香をあげる間だけでも帽子をとりましょう。通常、目上の人へご挨拶するときには、帽子をとりますよね。墓参りにおいても、帽子をかぶったままではマナー違反です。
墓の場所に合わせた履物をはく
墓参りには、歩きやすい靴を履いていくか、もしくは持参するようにしましょう。きちんと整備された墓地なら問題ないかもしれませんが、土のまま、もしくは石階段が続くような墓地では、足元が危険です。とくに雨のときは滑らないよう気をつけましょう。
髪型は気にしなくても問題ない
髪型については、気にしなくても問題ありません。ただ、髪の長い女性は、墓掃除しやすいよう束ねる必要があるでしょう。髪の色については、以前なら明るすぎると「先祖に対して不躾だ」などとたしなめられたものです。しかし、今ではどのような髪色でも、咎める人はほとんどいません。
以上、服装の他に気をつけたい身だしなみをお伝えしました。さあ、いよいよ墓参りに出発です。次章では、持参品を揃えましょう。
墓参りに持っておくと便利な物
墓参りには、持っていくと便利な道具があります。それぞれご紹介しましょう。
あると便利な掃除道具
墓参りにあると便利な掃除道具は、以下の通りです。
- ほうき&ちりとり(落ち葉などを掃く)
- 雑巾(墓石や香炉、花立を拭く)
- スポンジ(墓石を洗うときに便利)
- 歯ブラシ(香炉や花立の細かな部分をみがく)
- 軍手(掃き掃除のときや雑草抜きに)
- ゴム手袋(水を使った掃除のときに)
- ひしゃく又は手桶(水を使った掃除のときに。墓地に備え付けの場合もある)
- ペットボトル(中に水を入れると、墓石を掃除するときに少しずつ使えて便利)
- ごみ袋
必ず持って行ったほうが良いわけではありませんが、掃除をするときにあると便利です。
特に軍手は、頻度の高い区画内に生えた草を抜くときに使えます。
お参り道具一式
墓参りのための道具は、以下の通りです。
- 線香
- そうろく
- マッチやライター
- 数珠
- 供花(一対)
- 供物(故人の好物や季節の食べ物で、持ち帰りやすいもの)
- 提灯(お盆など。地域や家のしきたりに合わせて)
とくに「線香・ろうそく・ライター」は墓参りセットとして販売しているものも多いため、まとめておくと便利です。
夏場は虫よけスプレーがあると便利
墓地まわりは緑が多く、蚊が出やすいため、夏場は虫よけスプレーを持参しましょう。 虫よけスプレーは効果がなくなるのが早いため、「家でつけてから出る」では不十分な場合が少なくありません。小さなタイプを選び、墓地まで持参してこまめに吹きかけると、効果はバッチリです。
これで、墓参りの準備が整いました。出かける前に、墓参りのマナーについておさらいしておきたいですね。次章では、墓参りのマナーをお伝えします。
行く前に知っておこう!墓参りのマナー
墓参りのマナーには、少し独特なところがあります。しかし、気をつけるべき点はそれほど多くありませんので、覚えてしまいましょう。
帽子は脱いで合掌しよう
墓に帽子をかぶって訪れても構いませんが、線香をあげる段階では帽子を脱ぎます。タイミングとしては、墓掃除を済ませ、供物をささげ終わった後がよいでしょう。先祖に敬意を示しつつ合掌しましょう。
夜間や深夜の墓参りは避けよう
墓地の多くは夜間の墓参りを想定していないため、かなり暗いものです。足元が危ないので、夜間や深夜の墓参りは避けましょう。お寺の敷地内に墓地がある場合、懐中電灯などの明かりに気づいた住職が不安に思ってしまうことも考えられます。
火を吹き消さない
線香やろうそくの火は、吹き消さないのがマナーです。これは、仏教では、生きとし生けるものを食べている人間の口から出る息が、不浄とされるためです。火は吹き消さず、手であおいで消しましょう。
お酒などのお供え物は持ち帰る
お供え物を放置しておくと、野生の動物に食い荒らされてしまう恐れがあります。周囲の墓地や管理者に迷惑をかけてしまうことになるので、お供え物は必ず持ち帰りましょう。いたみが気になるものでなければ、家に持ち帰ったお供え物を食べることがご利益につながるともいわれています。
まとめ
以上、墓参りの服装や持参品、参拝マナーをご紹介しました。
これで、服やマナーに迷うことなく、堂々と墓参りに行けることと思います。不安材料がなければ、より故人の供養に集中できますね。墓参りにおいて一番大事なのは、故人を想い、自分に生を授けてくれたことに感謝する気持ちです。マナーを知り尽くしたあなたなら、ゆったりと故人に話しかけながら墓参りを済ませられるでしょう。きちんとしたマナーに、きっと先祖も喜んでくれます。
その他、お墓参りに関連した記事を用意しています。ぜひチェックして、ご先祖様のお墓参りへ行きましょう。
監修者コメント
監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子
「幼少期からお彼岸やお盆はお墓参りに行くものだった」とお墓参りが年中行事の中に組み込まれた生活を送っている人には「信じられない」話かもしれませんが、「今までお墓参りをしたことがない」という人は一定数います。
さまざまなアンケート調査からお墓参りの回数は年間で2回程度が平均。コロナ渦では、移動が制限された期間が長かったこともあって、墓参代行や墓掃除代行などを利用する家も多かったようです。それまでこうしたサービスに否定的だった人も利便性を感じて肯定的に捉える人が増えました。特に高齢者などなかなか墓参りできない人に好評だそうです。