お墓参りにはいつ行くの?疑問を解消する葬祭マナー
お墓参りはいつがいい?徹底解説
- お墓参りは特定の日時はなく、避けるべき時期もある
- 年間に6つのお墓参りシーズンがあり、それぞれ推奨される
- 法要とお墓参りは別で、法事の日に参る必要はない
- 人生の節目にお墓参りは先祖への報告や感謝の機会
- お墓参りのマナーとして食べ物の処理、線香の消し方、知人への連絡が大切
お墓参りには、年末年始やお盆など、帰省や家族が集まるタイミングで行くことが多いのではないでしょうか。
しかしなかには、お墓の場所が遠くてめったに行けない人や、親しかった友人のお墓参りに行きたいなど、そういった節目以外に行こうと考えている方もいらっしゃると思います。
また、葬儀に参加できなかったため、納骨されたらすぐに墓参りに行きたいという方ですと、自分の意思だけではなく、相手方のご家庭に確認する必要もあるかもしれません。
この記事では、お墓参りに行こうと考えている方の、「いつ行けば良いのか」という悩みを解消する情報をまとめています。
是非ご覧いただき、お墓参りに行かれる日を選ぶ参考にしてください。
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この記事の目次
お墓参りへ行く日・時間は決まっていない
お墓参りへは、いつ行っても良いものとされています。
むしろお盆などに限らず、頻繁にお墓参りをした方が、先祖も喜ぶことでしょう。ただ、できれば避けたほうが良い時期もありますから、心得ておきたいものです。
仏滅や友引は気にしなくて良い
お墓参りをする日取りについては、縁起の悪い日があるわけではありません。
よって、仏滅や友引は気にする必要はありません。結婚式は仏滅を避ける、葬式は友引を避けるなどの風習があることから、どうしても気になってしまう人はいるでしょう。しかし、お墓参りにあたっては、気にする必要はないので安心してください。
上記の通りお墓参りには、基本的にはいつ行っても問題ありません。しかし、一般的にお墓参りに行くとされているタイミングもあります。
以下の章で、お墓参りへ行くのに最適とされている日について紹介いたしますので、もし行けそうなタイミングがあれば時期を調整してみても良いかもしれません。
みんながお墓参りに行く!6つのお墓参りシーズン
お墓参りに最もふさわしいタイミングは、6つあります。
6つもあれば、いずれかのタイミングには合わせられそうですよね。スケジュール帳に照らし合わせて、お墓参りに行けそうな日を割り出してみましょう。
年に一度の祥月命日(亡くなった日)
亡くなった月日のことを、「祥月命日(しょうつきめいにち)」といいます。一般的にいわれる「命日」のことです。お墓に入っているいずれかの先祖の祥月命日が、お墓参りに最適な1つのタイミングです。
とくに近しい家族の祥月命日であれば、「亡くなったのは、こんな季節の日であった」「あの日も晴れていた」などと、思いを巡らせることができるでしょう。
先祖にとって供養になる何よりの気持ちが、「あなたを忘れない」というものです。かけがえのない家族について自然に思い出がよみがえってくる祥月命日は、まさにお墓参りのベストタイミングといえます。
月命日(1年に11回)に合わせる
命日の日にちだけに注目し、毎月の逝去日を「月命日」ということがあります。
例えば、3月15日に亡くなったとすれば、4月15日、5月15日など、毎月の15日が月命日です。
とくに亡くなってから一周忌までのあいだは、めいめいの月命日に墓参りをする習慣が、全国で長くみられました。
祥月命日にお墓参りができなければ、月命日をめどに調整するのもいいでしょう。
春のお彼岸7日間
春分の日を中日(ちゅうにち)とした前後3日間のことを、春のお彼岸といいます。
春分の日は、太陽が真西に沈む日です。真西にある極楽浄土を拝むためにはもってこいの日ということで、お彼岸が始まりました。転じて、極楽浄土にいる先祖を拝む日とされ、今に至っています。
お彼岸は合計7日にも及ぶので、いずれかの日にお墓参りへ出かけることができる人は多いでしょう。なお、春分の日は毎年3月20日頃ですが、 年によって変わってきますので、注意が必要です。
秋のお彼岸7日間
秋分の日を中日とした前後3日間のことを、秋のお彼岸といいます。春のお彼岸と同様、太陽が真西に沈むことから、真西にあるとされる極楽浄土に思いをはせる日とされてきました。 秋分の日は、毎年9月22日頃で、年によって変わってきます。春と秋、どちらのお彼岸も、等しくお墓参りに最適です。
お盆期間の2日間
毎年、8月15日頃の数日間をお盆と呼び、お墓参りに行く人が最も多い日として知られています。一般的には、8月13日から16日までの4日間をお盆とすることが多いでしょう。お盆には、先祖が極楽浄土から降りてきて、もといた家や子孫のもとへ訪ねていくといわれています。まるで里帰りさながらです。
お盆のなかでもお墓参りに向いているのが、8月13日、14日の2日間です。先祖が家へ訪れる前に、お墓へお迎えしに行くことが、丁寧な行為だからです。実際に、「迎え火」といって、お盆の初日である13日に玄関先で小さな焚火をし、先祖が家に来るときの目印にするという風習が全国的にみられます。よって、お盆にお墓参りをするなら、前半のほうがよりふさわしいといえるでしょう。
お正月(年末年始)
お正月に実家へ帰り、お墓参りをするという人もいるでしょう。先祖に新年のご挨拶をすることは、とても大事です。お正月も、お墓参りのベストタイミングといえます。
ただし、地域によっては、お正月のお墓参りがふさわしくない場合もあります。
とくに神社信仰が盛んな地域では、「初詣と同じタイミングでお墓参りに行ってはいけない」とするところもあるでしょう。 神社の神様はケガレを嫌うため、死者の霊を感じるお墓へは、同じ日に行ってはいけないという考え方です。そのような地域である場合には、元旦に初詣、次の日にお墓参りと、日にちをずらしましょう。
以上、お墓参りに最適な日についてご紹介しました。
「あれ?お墓参りは法事の日にやるのでは?」と疑問に感じた人もいるでしょう。次章では、法事のお墓参りについて解説します。
法要の日のお墓参りは絶対ではない
人によっては、法事の日にお墓参りをするべきと考える向きもあるでしょう。 しかし、法要の日にお墓参りをすることは、必須ではありません。
法事とお墓参りには別の目的がある
法事の目的は、仏教儀式を行うことです。儀式を通して故人の供養につなげます。一方、墓参りは純粋に故人を供養するためのもので、仏教儀式ではありません。「お墓参りまでが法事」という印象が強いかもしれませんが、かならずしもそうではないのです。法要会館とお墓が遠い場合などは、とくにお墓参りをしないという人もいます。
以上のように、法要の日の墓参りは絶対ではありませんが、宗教的な意味合いの強い日以外にも、お墓参りにふさわしい日はあります。次章で説明しましょう。
お墓参りのすすめ!人生の節目に行く人も多い
「先祖へ報告するため」と、人生の節目にお墓参りをすることは、とても大切です。 自分や子どもたちの成長を報告すれば、子孫繁栄を先祖に伝えることができます。
新入学や進級、就職のとき
新入学、進級、就職など、順調に大人への階段を上っていることを報告すれば、先祖は安心してくれます。
引っ越しをするとき
もといた家から引っ越しをするとき、先祖へ報告すれば、先祖がお盆に誰もいない家に帰って慌てることはありません。
結婚や出産をするとき
結婚、出産は、子孫繁栄の最たるものです。いち早く先祖に報告し、この世に生を受けたことについて感謝の気持ちを表しましょう。
以上、お墓参りのタイミングについて、さまざまな例をお伝えしました。こうなると、気になるのがお墓参りのマナーですよね。
次章では、お墓参りの基本マナーをお伝えします。
おさえておきたい!お墓参りの基本マナー
お墓参りには、基本的なマナーがあります。しっかり押さえて、周囲の人にも先祖にも失礼のないようにしましょう。
お供え物の食べ物は回収する
お供え物の食べ物は、必ず回収しましょう。カラスや猫が食べ散らかしてしまう恐れがあるためです。墓地の規則でも、お供え物の回収が徹底されていることが多いでしょう。
線香の火は手であおいで消す
線香の火は、手であおいで消します。決して、息を吹きかけて消してはいけません。これは、仏教では口から出る息は「汚れ」であるとされているためです。
友人・知人のお墓へ行く場合は相手の家族に連絡する
友人・知人のお墓へ行く場合は、相手の家族に連絡しましょう。あなたも、両親のお墓に行って、知らないうちに誰かが手向けた花や線香を見つけたら、ビックリしてしまいますよね。 お墓は先祖の家です。家へ行くときは、事前に連絡するのがマナーです。
まとめ
以上、お墓参りに最適な時期や、墓参りの基本マナーについてお伝えしました。
お墓参りのタイミングはたくさん考えられますから、自分の都合や事情に合わせて、ベストな時期を考えましょう。
こちらも併せてチェック!法事・法要一覧
お墓参りの時期と合わせて、法事の時期もチェックしておきましょう。
法要 | 逝去からの日数、年数 |
四十九日 | 49日目 |
1周忌 | 満1年 |
3回忌 | 満2年 |
7回忌 | 満6年 |
13回忌 | 満12年 |
17回忌 | 満16年 |
23回忌 | 満22年 |
27回忌 | 満26年 |
33回忌 | 満32年 |
37回忌 | 満36年 |
50回忌 | 満49年 |
「法事・法要」も種類がたくさんありますよね。法事・法要で何をするの?目的は?と疑問に思った人は、「法事の意味がわかる!種類・日にちの数え方・流れまでを全解説」を参考にしてください。
監修者コメント
監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子
墓参は、死者や先祖のお墓を訪れてお参りする行為のことをいいます。一連の葬送儀礼の流れの中で行うのが新しい死者に対する行為だとしたら、お盆やお彼岸、施餓鬼会などは一般に先祖に対する行為だと言えるでしょう。かつて土葬が主流だった頃は、獣にお墓を荒らされないように、四十九日までの間、墓地で火を焚き、交代でお墓の番をしたという習俗があちらこちらでみられます。
某アンケートによると、お墓参りをする回数は、年間で2回程度と答える回答が多いようですが、基本的にはいつ行ってもかまいません。納骨堂だと日没後まで墓参可としているところもあり、サラリーマンや学生がふらりと立ち寄ってお参りしている姿をちらほら見かけます。