永代供養での位牌の扱い方は4通り!自分に適したものを選ぼう

【永代供養 位牌】アイキャッチ

位牌を永代供養する方法とは?徹底解説

  • 永代供養の位牌扱いには自宅保管、お焚き上げ、一時預かり、永代供養がある。
  • 自宅での位牌保管は法事継続に適し、問題ない。
  • 位牌手放しには閉眼供養の焚き上げ、一時預かり、永代供養が選べる。
  • 位牌永代供養施設は多く、費用は10~40万円が相場。

「永代供養にしたい」と思っているあなた。以後、仏壇や位牌はどのように扱いますか?
「位牌を捨てるなんてできないけれど、家に置くのも困る」という人もいるのではないでしょうか。

この記事では、永代供養にした場合の遺骨の取り扱い方について紹介しています。

「位牌を手放すなんて、バチが当たるのでは……」などと思う必要はありません。
作法にのっとってきちんと手放せば、最後まで故人を立派に供養したことになるのです。

「位牌は誰もいない実家でホコリまみれ」なんて状態は避けられますから、スッキリした気持ちになると同時に、きちんと供養できたのだと安心することもできますよ。

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この記事の目次

  1. 位牌とは「故人の名札」かつ「自宅での参拝の対象」
  2. 永代供養をする場合、位牌の扱い方は4通りある
  3. 永代供養にしても位牌は自宅で保管して良い
  4. 位牌を手放す場合|3つの選択肢の費用と特徴
  5. 位牌を永代供養できる施設を紹介
  6. 墓じまいをして遺骨と位牌を永代供養にするときの流れ
  7. まとめ
  8. 監修者コメント

位牌とは「故人の名札」かつ「自宅での参拝の対象」

仏壇の位牌

位牌とは、戒名が書かれた故人の名札であり、自宅で仏壇に飾り供養するためのものです。

中央に故人の戒名、没年月日、享年、俗名などが書かれた木製の札であり、遺影同様に故人を象徴するものとして参拝されます。

ちなみに仏壇とは、家に置く「小さなお寺」のようなもので、仏壇に拝めばお寺に参拝するのと同じようなご利益があるといわれています。そんな仏壇に位牌を祀ることで、参拝に先祖供養の意味もプラスされます。

位牌についてより詳しく知りたい方は、「永代供養での位牌の扱い方は4通り!自分に適したものを選ぼう」の記事をご覧ください。

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永代供養をする場合、位牌の扱い方は4通りある

遺骨の永代供養を選んだ場合、以後の位牌の扱い方は、4通りあります。

永代供養後の位牌の取り扱いは4つの選択肢がある

  • そのまま変わりなく自宅保管する
  • 閉眼供養(魂抜き)のうえお焚き上げとする
  • 一時預かり供養をしてもらう
  • 位牌も永代供養をしてもらう

それぞれ解説します。

永代供養にしても位牌は自宅で保管して良い

仏間にある古くなった仏壇

永代供養をした場合であっても、位牌を家に置いておく分には全く問題ありません。

むしろ、遺骨は永代供養にしたけれども自宅で先祖の供養をしたい、という場合、位牌はご自宅の仏壇にそのまま祀っていいただきたいものです。 

また、永代供養をした後でも法事・法要はこれまで通り執り行いたい、という方も、位牌はこれまで通り仏壇に祀ると良いでしょう。

とはいえ、永代供養にするということは、後継者がいない等、位牌も手放したいという方も多くいらっしゃるかもしれません。手放したい場合は次の3つの選択肢から選びましょう。

永代供養については永代供養墓をわかりやすく解説!費用・注意点・メリット・デメリットとはを参考にしてみてください。

位牌を手放す場合|3つの選択肢の費用と特徴

位牌を手放す場合、選択肢は以下の3つとなります。

  1. 閉眼供養(魂抜き)をしてお焚き上げ
  2. 一時 預かり供養
  3. 位牌を永代供養

それぞれの特徴や費用について詳しく解説していきます。

選択肢①:閉眼供養のうえお焚き上げとする

位牌を処分したいと考えたら、寺院に閉眼供養(魂抜き)を依頼しましょう。
位牌とともに、仏壇を処分したいときも同じです。

閉眼供養とは、供養の対象であった位牌や仏壇を、ただの「モノ」に戻す儀式です。
閉眼供養をした後は、魂が宿らないので通常の方法で処分を行ってよいといわれます。

ただ、閉眼供養をしたとしても、位牌を燃えるゴミに出したり、仏壇を粗大ごみに出したりするのは気が進まない人が多いでしょう。

通常は寺院や業者に引き渡し、お焚き上げをしてもらいます。
寺院によっては、位牌のお焚き上げを受け付けていても、仏壇や仏具など大きかったり燃えなかったりするものは受け付けないところもあります。

その場合は、近くの仏壇・仏具店や、遺品整理の業者などに相談するのがいいでしょう。

閉眼供養・お焚き上げの費用相場

閉眼供養のお布施の相場は、3万円から5万円です。
閉眼供養後に位牌のお焚き上げを行ってもらうなら、プラス1万円程度が目安です。

仏壇・仏具のお焚き上げを業者に依頼するなら、仏壇の大きさによって料金が変わってきます。

選択肢②:位牌を一時預かり供養をしてもらう

一時預かり供養とは、月単位、もしくは年単位でお寺に位牌を預けることをいいます。

「三回忌までは位牌で法要を行いたいが、家には位牌を置けない」
「仏壇を引き払った後、位牌をどうするか迷っている」

といった事情を抱える人には、一時預かり供養がおすすめです。

今までお世話になった菩提寺や、新しく遺骨の永代供養を依頼するお寺、法要を依頼する予定のお寺に相談してみましょう。
月単位、あるいは年単位の管理料を教えてくれるはずです。

一時預かりの費用相場

預かり料の相場を求めるのは難しいですが、1年につきだいたい1万円から3万円をみておくといいでしょう。

選択肢③:位牌を永代供養してもらう

遺骨と同じように、位牌も永代供養をしてもらえます。

数十年は位牌堂などに位牌を安置しておき、契約期間が過ぎたらお焚き上げを行うのが、位牌の永代供養です。

契約期間はお寺によってさまざまですが、三十三回忌をめどにしているところが多いでしょう。
また、位牌自体はすぐにお焚き上げを行い、過去帳に戒名を書き連ねて供養することで、永代供養としているお寺もあります。

位牌も永代供養を行いたい場合、まずは菩提寺や遺骨の永代供養先に相談してみましょう。
もしそのお寺が位牌の永代供養を行っていない場合は、他に探すことになります。

位牌、あるいは戒名だけを預かり、永代供養を行う場所を「永代祠堂(えいたいしどう)」といいます。永代祠堂のあるお寺を探しましょう。

「位牌を永代供養」する場合の費用相場

位牌を永代供養する場合は、1名(1柱)あたり10万円~40万円程度が相場といえます。

次の章にて、位牌を永代供養できる施設・お寺をご紹介します。費用の具体例も載せていますので、ご覧ください。

位牌を永代供養できる施設を紹介

位牌を永代供養できるお寺・納骨堂施設として、ここでは以下5つをご紹介します。

  • 日蓮宗本光寺(千葉県市川市)
  • 和宗総本山四天王寺(大阪府大阪市)
  • 曹洞宗大安寺(北海道恵庭市)
  • 清法山 東京徳純院 納骨堂(東京都港区)
  • 江北山 清水寺 和光苑(東京都台東区)

清法山 東京徳純院 納骨堂(東京都港区)

清法山 東京徳純院 納骨堂の位牌型納骨堂施設

「清法山 東京徳純院 納骨堂」は、東京都港区にある納骨堂施設です。

個人用の納骨位牌は、1基7万5千円から利用することができます。位牌を直接見てお参りする場合、位牌は新しく作り直すこととなります。

遺骨も位牌も同時に永代供養してもらえ、7万5千円から利用できる施設は、都内では特に珍しいと言えます。

清法山 東京徳純院 納骨堂
4.0
2
所在地
東京都港区芝浦1丁目11-17
アクセス
日の出駅から671m地図を見る
霊園種別
寺院墓地
/
宗旨宗派
宗教不問
区画種別
納骨堂
参考価格
2.2万円
清法山 東京徳純院 納骨堂
パンフレットを請求

江北山 清水寺 和光苑(東京都台東区)

江北山 清水寺 和光苑の納骨堂

「江北山 清水寺 和光苑」は東京都台東区にあるお寺です。

和光苑・個人納骨壇は30万円から利用することができます。宗教不問のため、どなたでも利用可能です。

所在地
東京都台東区松が谷2-25-10
アクセス
田原町駅から707m地図を見る
霊園種別
寺院墓地
/
宗旨宗派
宗教不問
区画種別
納骨堂/永代供養墓/一般墓
参考価格
20万円

日蓮宗本光寺(市川市)

永代祠堂、永代供養であれば宗派不問で受け付けてくれるお寺です。
位牌を預けると、毎朝お経をあげてくれるほか、毎月、本堂での行事で供養を行ってくれます。

本堂に安置し、位牌を直接見てお参りできるようにしたい場合は、35万円となります。
その場合、位牌は新しく作り直すことになります。

本堂ではなく、外にある永代供養墓に位牌を納めて供養するなら、料金は10万円です。
ただ、その場合は、位牌が永代供養墓の内部に納められてしまうため、個々のお参りはできません。
位牌は作り直すのではなく、今までの位牌をそのまま安置することになります。

関連ページ:https://www.honkouji.com/houmu/kuyou/eitai/ihaidan

和宗総本山四天王寺(大阪市)

日本最古の官寺として、宗派にこだわらず永代供養を受け付けてくれます。
位牌そのものではなく、過去帳に戒名を書き写して供養します。
毎日の供養である「日牌」なら20万円、月命日の供養「月牌」なら10万円です。

関連ページ:http://www.shitennoji.or.jp/eternal.html

いざというとき、位牌を手放す方法がいくつかあることを知って、安心した人もいることでしょう。
また、「それなら墓じまいをした後に、先祖代々の位牌を永代供養してもらいたい」と思った向きも多いと思います。

墓じまいとは、今まであった先祖代々のお墓を撤去し、墓地を管理者に返還することです。
地方から都心に出てきて独立した家庭を築いた人は、とくに「実家のお墓をどうするか」と悩みがちで、墓じまいを検討する例が増えています。

曹洞宗大安寺(北海道恵庭市)

50年間にわたり位牌を永代祠堂に並べ、毎日または月命日にお経をあげてくれます。
50年間の永代供養料は、毎日供養する「日牌」なら105万円、月命日の供養「月牌」であれば53万円です。
3万円の追加で法事も行えます。

関連ページ:https://daianji.net/

以上、位牌を永代供養できる施設をいくつかご紹介しました。

ご希望エリアのの永代供養墓を見たい方は、都道府県を選んで検索することができます。


次章では、墓じまいと永代供養の流れについて詳しくお伝えします。

墓じまいをして遺骨と位牌を永代供養にするときの流れ

墓じまいをして、遺骨と位牌を永代供養にするときの流れは以下の通りです。
位牌とともに仏壇も手放したいと考える人が多いでしょうから、仏壇についても触れていきます。

  1. 墓じまいと永代供養について、まずは菩提寺に相談する
  2. 菩提寺で永代供養ができなければ、永代供養をしてくれるお寺を探す
  3. 墓じまいを行う
  4. 位牌や仏壇の魂抜きを行う
  5. 仏壇を処分し、遺骨や位牌の永代供養を行う

それぞれ詳しく説明します。

1. 墓じまいとともに、菩提寺に永代供養についても相談する

まずは菩提寺に墓じまいの相談を行います。
これまで先祖代々供養を行ってくれたことに感謝の意を表し、「今の自宅からお墓までは遠く、このままでは無縁仏になってしまうから、墓じまいをしたい」と切り出しましょう。

墓じまいについて理解してもらえたら、次に「先祖代々の遺骨と位牌は、永代供養にしたい」と相談します。
菩提寺が遺骨や位牌の永代供養を受け付けていれば、墓じまいが一番スムーズに進むことになります。

また、仏壇も手放したいという気持ちがあるなら、忘れずに仏壇の閉眼供養とお焚き上げを依頼しましょう。
仏壇のお焚き上げは行っていないという寺院でも、近くの仏壇・仏具店など、お焚き上げが可能な業者を紹介してくれる場合があります。

2. 菩提寺で永代供養が不可能なら永代供養をするお寺を探す

菩提寺で永代供養ができない、あるいは支払いが不可能なほど高額であるということなら、
遺骨や位牌を永代供養してくれるお寺を、他に探すことになります。

遺骨と位牌、どちらもお任せできた方がスムーズなので、問い合わせの際には、「遺骨と位牌をどちらも永代供養したい」と先に伝えましょう。

また、永代供養の際には、何十年か個々の遺骨や位牌のままで供養してもらえるのか、それともすぐに他の人の遺骨と一緒に合祀されたり、位牌がお焚き上げされたりするのかも問い合わせます。
思い描いている永代供養の形を叶えてくれるお寺を探すのがポイントです。

3. 墓じまいを行う

遺骨や位牌を永代供養してくれるお寺が無事見つかったら、墓じまいを行います。
菩提寺が指定する石材業者に、墓石撤去と更地にするための見積もりをもらいましょう。

また、菩提寺内の永代供養墓ではなく、別の寺院などの永代供養墓に遺骨を移す場合は、市区町村役場で改葬手続きを行う必要があります。

墓じまいを行った後は、先祖代々の遺骨を取り出し、菩提寺内の永代供養墓を利用する場合はそのままご住職へ渡します。
他の寺院などへ動かす際は、いったん遺骨を持ち帰ります。

墓じまいについて詳しく知りたい方は、「【完全版】墓じまいの費用相場・手続きの流れ・トラブルを解説」も参考にしてみてください。

4. 位牌や仏壇の魂抜きを行う

お墓の整理が住んだら、次は位牌や仏壇を手放しましょう。
菩提寺を自宅に呼び、位牌や仏壇の魂抜きを行います。

その後、菩提寺へ位牌を納める場合は、ご住職に位牌を持ち帰ってもらいます。
なお、仏壇のお焚き上げをしてくれる業者に連絡をし、仏壇を引き取ってもらいます。

5. 遺骨や位牌の永代供養を行う

他の寺院で永代供養を行う場合は、位牌と遺骨を同時に収められるとスムーズです。
位牌の魂抜きが済んでから、遺骨や位牌を持ちこみましょう。

墓じまいと、遺骨・位牌の永代供養を組み合わせれば、先祖を無縁仏にすることなく供養ができます。
ただ、遺骨や位牌の永代供養を受け付けているかどうかはお寺によって違います。

まずは縁のあるお寺に相談してみるのがスムーズです。

また、永代供養にはメリットだけでなく、デメリットも当然ながらあります。
永代供養については「「永代供養」とは?費用・メリット・デメリットをわかりやすく解説」を参考にしてみてください。

まとめ

以上、永代供養をはじめとする位牌の手放し方についてお伝えしました。
お焚き上げという手段もありますが、すぐに位牌がなくなってしまうことに抵抗を覚える人は、永代供養や一時預かりという形で位牌を残しましょう。

墓じまい、遺骨と位牌の永代供養、仏壇のお焚き上げなど全ての手配が済めば、正しく供養を終わらせることができたと心がスッキリし、そして安心することは間違いありません。

先祖が喜び、自分と家族の気持ちが楽になる永代供養を、ぜひ利用してみませんか。


監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

現在の日本では、位牌は故人をシンボルとして、仏壇に祀られています。仏壇にロウソクを灯し、花をお供えし、線香を焚いてお参りするという行為は、お墓の形は納骨方法とは関係なく行われるものです。

ですから、遠方にあるお墓を墓じまいして合葬タイプのお墓に遺骨を移動したからといって、仏壇にある位牌までも処分しなければいけないということではありません。
仏壇に位牌が入りきらなくなってしまった場合などは、位牌をひとつにまとめることができます。
「繰出位牌」などと呼ばれる位牌で、位牌の中に板が数枚入っていて、その板にそれぞれの戒名を記すことになります。

墓じまいを検討されている方

  • 墓じまいはどこに相談するのかわからない
  • 複雑な事務手続きをやりたくない
  • 墓じまいにいくら必要なのか知りたい

親族や知人などに墓じまいを経験した人がおらず、不安に感じる人もいるかと思います。
また、今あるお墓を片付けることに抵抗感がある方もいるかもしれません。
しかし、大切なのはお墓をきちんと片付け、あとの供養に繋げていくことです。

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墓じまいで悩まれている方は、まず一度ライフドットにお問い合わせください。

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