墓じまいとは?費用相場・手続きのやり方・増加トラブルを防ぐ方法を徹底解説
墓じまいの意味や費用相場・流れ・事前に知っておくべきトラブル事例について詳しく解説します。
墓じまいを検討されている方
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今あるお墓を片付けることに抵抗感がある方もいるかもしれません。
しかし、大切なのはお墓をきちんと片付け、あとの供養に繋げていくことです。
ライフドットでは、墓じまいの複雑な事務手続きの代行、新しい墓地・霊園への引越しの提案・遺骨の供養まで完全サポートします。
墓じまいで悩まれている方は、一度お問い合わせください。
この記事の目次
ご協力いただいた専門家の皆様
住職や墓じまい業者、終活・葬送ソーシャルワーカーなど、墓じまいに詳しい方々に、墓じまいで多い悩みや相談についてお伺いしました。
天王山安楽寺 杉本成範 | 天金山常楽寺 今小路覚淳 | 終活・葬送ソーシャルワーカー 吉川美津子 | まごころ価格ドットコム 本間一彰 |
墓じまいとは?意味を解説
墓じまいとは、今あるお墓を解体・撤去して更地に戻し、墓地の管理者に使用権を返還することです。
墓地は土地を購入しているのではなく土地の使用権を借りてお墓を建てています。そのため、墓じまいをして遺骨を移動する際は、墓地の使用権を管理者に返還する必要があります。
なお、墓じまいは墓石を撤去して終わりではなく、取り出した遺骨を新たな供養先に納めて完了となります。
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子さん
私がこれまで見てきた限り、墓じまいを検討する人の多くは「先祖のご縁を次世代へきちんと引き継いでいきたい」という思いを持っている人ばかりです。
負担に感じている人も少なくありませんが、手間と時間とお金がかかることを行うわけですから、遺骨を無事に別の場所に改葬できた折には、「ご先祖に顔向けができる」と安堵の表情を浮かべる人が圧倒的に多いです。
多くの不安があるかと思いますが、この記事を読みながら1つずつ解消していきましょう。
墓じまいする人が増えている背景
墓じまいが増えている理由は下記です。
- 遠方にある故郷へのお墓参りの負担が大きいため
- 墓守がおらずお墓の承継が困難なため
- お墓の管理や掃除の負担が大きいため
地方から都心に移住した人、あるいはお仕事などの関係で故郷から遠く離れた地で住んでいる人にとって、遠い故郷へ中々お墓参りに行くことができず、時間的にも費用的にも大きな負担となります。
墓石は子や孫へと繋いでいくものですが、未婚者や単身者の増加によって、つながりが途絶えて墓じまいを行う人も増えています。
また、高齢者にとってはお墓の手入れが負担になることも。最近では樹木葬や屋内納骨堂など、管理の負担が比較的軽い新しいお墓も登場しており、そちらに移行する人たちが、墓地を返還するようです。
墓じまいと永代供養の違い
墓じまいと永代供養は以下のような違いがあります。- 永代供養:永代にわたって遺骨の供養を寺院や霊園に任せること
- 墓じまい:今あるお墓を撤去して供養し直すこと
今あるお墓を撤去して永代供養墓に移すことが「墓じまい」にあたります。このように墓じまいは、ただ墓石を解体するだけではなく、中にある遺骨を別の場所に移すことも必要となります。
墓じまいの費用相場は約50万~150万円
墓じまいをして、遺骨を次の供養先に納めるまでにかかる費用総額は約50万~150万円です。
墓じまいにかかる費用の総額には、お墓をしまうための「墓石の撤去費用」だけでなく、取り出した遺骨を納骨する金額も含まれています。
そのため、遺骨の供養方法によって費用総額が大きく変動します。
墓じまいにかかる費用の内訳
墓じまいにかかる費用は「墓石の撤去にかかる費用」+「新しい納骨先にかかる費用」の2種類に分けられます。
特に費用割合が大きいのは、撤去工事費と新しい供養先に納める費用です。
それでは、詳細を確認していきましょう。
1. 墓石の撤去に必要な費用
墓石の撤去に必要な費用の内訳と総額は以下です。
撤去費用の内訳 | 費用 |
---|---|
墓石の撤去費 | 8万~15万円 / 墓地面積1㎡あたり |
閉眼供養のお布施 | 3万~10万円 |
離檀料 | 10万~20万円 |
墓石の撤去工事費用
一般的に撤去工事費の相場は、墓地の面積1㎡(1m×1m)あたり8万~15万円です。
しかし、お墓の立地や墓石の大きさ・墓地の広さによって、墓じまい業者の作業人数や重機が使用できるかが異なるため費用は最終的に変動します。
以下に墓じまいにかかる費用の一例を紹介します。
基本料金 | 10,000円 |
---|---|
作業・重機費 | 160,000円 |
石材処分費 | 144,000円 |
基礎・残土処分費 | 54,000円 |
総額:404,800円(消費税込み)
あくまでも一例ですが、1つの目安にしていただけると良いでしょう。
閉眼供養のお布施
閉眼供養のお布施の相場は3万~10万円です。
閉眼供養とは、お墓を撤去する際に「お墓から仏さまの魂を抜くために行う儀式」のことです。
お布施は、閉眼供養をしてもらったことに対する感謝の気持ちを形にしたもののため、費用に明確な決まりがありません。
閉眼供養のマナーやお布施の費用について詳しく知りたい人は「閉眼供養とは?目的・タイミング・費用を解説」の記事をご覧ください。
天金山常楽寺
今小路覚淳さん
地域性もあるため一概には言えませんが、私が携わった例で言いますと3万~10万円のお布施をされる方が多いです。
墓じまいのお布施については以下の記事も参考にしてください。
離檀料(寺院墓地の場合)
離檀料の相場は5万〜20万円です。
離檀料は、寺院と檀家関係を終える時に「これまでの感謝の気持ちを込めて支払うお金」です。
天王山安楽寺
杉本成範さん
安楽寺では、現在は離檀料として10万円いただいており、檀家様でおられた年数に関わらず一律です。
しかし、価値観や生活スタイルの多様化により「檀家様」という定義の見直しが必要になっています。このような時勢なども踏まえて、適宜見直していく予定です。
新たに檀家様になっていただく場合は、寺院運営方針や各お布施の標準額をご理解していただくように気を付けています。
天金山常楽寺
今小路覚淳さん
常楽寺では、離檀料やお布施の金額を決めていません。そのため、離檀料をお渡しくださる方もいれば、そのまま離檀される方もいらっしゃいます。
離檀料に関しては、檀家様のお気持ち次第ですのでお任せしています。
お気になさるようでしたら、住職や僧侶に相場をお聞きするのが良いかと思います。
離檀にかかる費用は、お布施と同様に感謝の気持ちや住職の言い値で決まります。そのため、金額で迷っている人は住職や他の檀家に相場について聞くとよいです。
離檀料の相場や高額な離檀料を請求されたときの対処法について知りたい人は「離檀料の相場は5万~20万円!住職に聞く費用やトラブルの実情」の記事をご覧ください。
墓石の撤去にかかる費用について説明してきました。次は、納骨先にかかる費用を解説します。
2. 新しい納骨先に必要な費用
遺骨の新しい納骨先に必要な費用は、納骨先のお墓の種類によって大きく異なります。
永代使用料・永代供養料
お墓にかかる初期費用は以下になります。
お墓タイプ | 費用相場 |
---|---|
永代供養墓(合祀墓) | 5万~30万円/1柱(1人分) |
樹木葬 | 20万~80万円/1区画 |
納骨堂 | 40万~100万円/1区画 |
散骨 | 3万~30万円/1柱(1人分) |
手元供養 | 数千円~50万円/1柱(1人分) |
新しい墓石のお墓 | 100万~350万円/1区画 |
新しい供養先は金額で決めるのではなく、自分たちが抱えている悩み(お墓を継ぐ人がいないなど)を解消できるお墓を選びましょう。
ご紹介した費用は、あくまでも相場での金額です。そのため、地域によって異なる場合もあるため注意しましょう。
墓じまいの悩みを少しでも解消したい人は墓じまいのすべてが分かるガイドブックを確認してみてください。
墓じまいのメリット・デメリット
墓じまいのメリット
墓じまいのメリットをまとめました。主に次の3点が挙げられます。
お墓の承継の心配がなくなる
墓地を持っていると、墓石を建てていようといまいと、その権利を承継していかなければなりません。跡取りのいない人や、子や孫が遠方にいる場合、この承継が大きな問題としてのしかかります。お墓や墓地を不要と判断したならば、早めに墓地を返還しておくのがよいでしょう。
墓地の管理や掃除が不要になる
墓地の敷地内は使用者がきれいに管理や清掃をしなければなりません。特に地面から生えた雑草や草木は、境界を越えて隣の墓地に迷惑になることもあります。墓地を返還することで、こうした管理の手間に時間をかけずに済むようになります。
年間管理料を支払わなくて済む
墓地を所有していたら毎年、年間管理料を支払わなければなりません。墓地を返還することで、こうした墓地の維持にかかる支払いをしなくて済むようになります。
墓じまいのデメリット
墓地を返還することのデメリットもあります。
墓石撤去の工事費用がかかる
もしも墓地に墓石を建てているのであれば、墓地は更地にして返還しなければなりません。墓石の撤去や更地にするためには数十万円というまとまった費用がかかります。
新たにお墓を用意しなければならない
墓地を返還してしまったら、近い将来に遺骨の埋葬が必要となった時に新たなお墓を用意しなければなりません。その場合、新たに手間と費用がかかります。
永代使用料が返還されない
墓地は第三者への転売などができず、霊園に使用権を返還するだけです。墓地取得時に支払った永代使用料は返還されません。
こうしたメリットやデメリットを踏まえた上で、墓地の返還を行うか判断してください。それでも墓地を返還する場合、どのようなことに気をつけなければならないのでしょうか。実際に起こりうるトラブルや気をつけるべきポイントに押えておきましょう。
墓じまいの流れを6ステップで解説
墓じまいをするためには複数の窓口に連絡をしなければなりません。大まかに以下の6ステップで進められます。
各ステップの内容や注意点について詳しく解説します。
まごころ価格ドットコム(墓じまい業者)
親族によって異なりますが、石材店への問い合わせから納骨までの期間は、早い方で約2カ月・ゆっくり検討される方で約6カ月です。
ご遺骨の次の供養先がすぐに決まる方は、比較的早く墓じまいを終えられます。
お客様の状況によって前後しますので、1つの目安として検討して頂ければと思います。
家族や墓地の関係者に相談する
墓じまいをするときは、事前に関係者へ「墓じまいをする旨」と「次の遺骨の供養方法」について相談しましょう。
関係者は家族や親戚、今お墓のある墓地の管理者や僧侶です。
相談が必要な理由は、家族や僧侶に相談せずに墓じまいすると大きなトラブルに発展する可能性があるからです。
トラブル要因は、勝手に墓じまいをされたことに対する怒りが多いでしょう。
一人だけで進めるのではなく、関係者に墓じまいをしたい理由や意図を伝えて理解してもらったうえで、進めることをおすすめします。
天金山常楽寺
今小路覚淳さん
あるお寺様にて、住職と檀家様の意思伝達で齟齬があり墓じまいを進められない事例がありました。
そのようなトラブルを防ぐためにも、事前に関係者の方々に相談していただき、住職と認識齟齬がないよう墓じまいについてお話をしていただければ良いでしょう。
新しい供養先を決める
墓じまいをするということは、中に納めている遺骨を取り出した別の場所に移動する作業がともないます。
別のお墓を建てたり納骨堂を購入したり、合葬式の永代供養墓に納めるなど、遺骨の移動先はいくつか選択肢があります。
お墓の選択肢によって供養できるまでにかかる時間が異なるため、早めに検討することをおすすめします。
供養のタイプ | 供養できるまでにかかる時間 |
---|---|
永代供養墓(合葬墓) | 契約して程なく~1か月 |
樹木葬 | 契約して程なく~2か月 |
納骨堂 | 契約して程なく |
散骨 | 契約して程なく~1か月 |
手元供養 | 手元供養の方法により異なる |
新しい墓石のお墓 | 1~3か月 |
市区町村によっては遺骨の供養先が決まっていなければ、改葬の許可が下りないケースもあるため、事前に決めておくと良いでしょう。
墓じまい後の供養方法について詳しく知りたい人はは、「墓じまいをした後の供養方法」をご覧ください。
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子さん
遺骨の移動先は、「先祖とのご縁をどのように次世代へ繋いでいきたいか」という視点で考えると良いでしょう。
子々孫々と繋いでいくのであれば、「〇〇家の墓」として承継を前提とするお墓や納骨堂を考えます。継ぐ人がいなくなるけれどお墓を整理をしておきたい場合は、自治体などが管理してくれる永代管理墓が良いかもしれません。
お盆やお彼岸、年の数回の供養(宗教儀礼)を希望するなら寺院が母体の永代供養墓がおすすめです。
改葬の行政手続き
墓じまいは墓埋法で決められた書類手続きが必要です。
「改葬許可証」を入手し、新しい供養先に遺骨を供養するときに管理者へ提出することで、行政手続きは完了となります。
詳しくは、現在ご遺骨が納骨されている自治体にお問い合わせください。
なお、「改葬許可証」を発行するには以下の書類が必要になることが一般的です。
書類名 | 目的 |
---|---|
改葬許可申請書 | 墓じまいや改葬の許可を得るために必要な申請書 |
埋葬証明書 | 遺骨が埋葬されていることを証明する書類 |
受入証明書 | 新しく納骨する場所があることを証明する書類 |
上記書類を提出することで「改葬許可証」が発行できます。(基本的に時間はかかりません。)
市区町村によっては、改葬許可申請書に埋葬証明書が組み込まれ1枚提出するだけでよいエリアもあります。各自治体のホームページで確認しましょう。
書類手続きの受取先や記載内容など詳しく知りたい人は「墓じまいで必要な手続きまとめ!流れ・手順を5ステップで解説」の記事をご覧ください。
閉眼供養
墓石を解体撤去するときは、住職に閉眼供養(へいがんくよう)をしてもらいましょう。
墓石には、仏様やご先祖様の魂が宿っていると考えられています。そのため、撤去工事を行う前に閉眼供養を行うことで墓石から魂を抜き、撤去します。
なお、閉眼供養は必須ではありません。しかし、寺院墓地の場合は、閉眼供養などの法要をしないと寺院や墓じまい業者が作業に応じてくれないことがあります。
お墓を粗末に扱うことは罰当たりな行為という意識を多くの石材店の方が持っているためです。
閉眼供養の目的や費用について詳しく知りたい人は「【墓じまいで必須】閉眼供養とは?目的・タイミング・費用を解説」をご覧ください。
まごころ価格ドットコム(墓じまい業者)
僧侶を呼んで、お墓の前で読経してもらう場合は、基本的に平服(控えめな色やデザイン)が多いです。ただしお寺の本堂で法要などを行ってから閉眼供養をする場合は、喪服を着用されるお客様もいらっしゃいます。
お墓の撤去・解体
墓石を撤去・解体してお墓を更地にします。その後、管理者へ墓地を返還します。
また、同じタイミングで墓じまい業者にお墓の遺骨を取り出してもらいましょう。
遺骨は地下や重たい石の下にあるため、個人で取り出すとケガに繋がる可能性があります。
よく問合せで「旧墓地の購入代金は返却されますか?」という質問をいただきます。
しかし、墓地は売買できる所有物ではなく"借りる"という契約のため、お墓を返したからといって金銭が戻ってくることはほとんどありません。
新しい供養先に納骨する
既存のお墓の撤去が済んだら、新しい引っ越し先にご遺骨を納めましょう。
また、納骨の際には改葬許可証を忘れずに持参してください。
まごころ価格ドットコム(墓じまい業者)
墓じまいを終えたお客様は「悩み事が1つ減った」「肩の荷がおりた」「ホッとした」といった声が多いです。
ご先祖様の遺骨に関して責任感があるからこそ、こういった発言が出てくるのだと思います。
墓じまいをした後の遺骨の供養方法
墓じまいは、もとのお墓を整地する作業よりも、中に納められている遺骨をどこに移すかという新たな棲家を探す方が労力をともないます。
遺骨の供養方法も自分たちだけで決めるのではなく、親戚に相談しておくことも大切です。
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子さん
兄弟や親戚に相談したうえで関係者がそれぞれ納得できる納骨先を探していくようにします。
故人や先祖に対する思いが関係者と共有できれば、お墓の場所・形・納骨方法など、かなり絞られてくると思います。
永代供養墓
永代供養墓とは、管理者が永代にわたって遺骨の管理・供養をするシステムをとっているお墓のことです。
永代供養墓の中で、他人の遺骨と一緒におさめる集合タイプのお墓のことをは合葬墓(がっそうぼ)と言います。
合祀(合葬)するため、埋葬後はお墓の管理や手間が一切かかりません。
「永代供養墓」はこんな人におすすめ
- 継承者がいない人
- 複数のご遺骨を墓じまいし、納骨したい人
- 墓じまいの納骨先の費用を安くおさえたい人
- 個別で納骨する必要が無い人
永代供養墓について、詳しくは以下の記事で紹介しています。
まごころ価格ドットコム(墓じまい業者)
当社の場合は、永代供養付きの合葬墓を選ばれる方が半数を占めます。
主に合葬墓を選ばれる方に多い理由は、「経済的負担が少ない」「お墓管理の負担が少ない」です。
樹木葬
樹木葬とは、墓域の一角にシンボルツリーが植えられている墓地のことです。都市型の樹木葬墓地の場合、区画の目印として小さな墓石を使用するケースがあります。
樹木葬は永代供養システムをとっている墓地が多く、承継者不要でも購入することができることや、管理費は不要(または死後は不要)とするケースが多いようです。
※タイプによっては管理費がかかるものもあります。
「樹木葬」はこんな人におすすめ
- お墓を継ぐ人がいない人
- 費用を抑えたい人
- 樹木や草花が植えられている墓地を希望する人
詳しくは以下の記事で紹介しています。
納骨堂
納骨堂とは、ご遺骨を安置するための室内施設です。
「納骨堂」はこんな人におすすめ
- 少しの間は個別で納骨したい人(すぐ他人と一緒に納骨されたくない人)
- アクセスが良いところに納骨したい人
納骨堂については、下記記事で詳しく紹介していますので参考にしてください。
散骨
散骨とは、山や川や海に遺骨を撒くことで、主に海洋散骨が主流です。散骨する際には必ず遺骨を粉末状にしなければなりません。散骨するには散骨業者に依頼をしましょう。
「散骨」はこんな人におすすめ
- 故人が海が好きだった人
散骨に関しては、「散骨には許可がいる?マナーや手順を紹介」の記事でも詳しく紹介しています。
手元供養
手元供養とは、遺骨のすべてまたは一部を自宅で保管することです。
小型のオシャレな骨壺や、身につけておくことができる遺骨収容型のペンダントなど、最近はさまざまな手元供養商品が販売されています。
「手元供養」はこんな人におすすめ
- 故人を身近に感じたい人
普段のファッションでも違和感ないものが増えているので探してみましょう。 手元供養について詳しくは、「手元供養の種類や流れを紹介!故人を近くに感じられる供養法」の記事をご覧ください。
新しい供養先を探す
以下から墓じまい後の供養先を検索することができます。
4つの質問で見つかる!
Q. お墓は代々継いでいきたいですか?
墓じまいの費用を安く抑える方法
墓じまいの費用を抑えるためにできることは、以下の2つです。
新しい納骨先に合葬墓・散骨を選ぶ
費用を抑える1つ目の方法は、新しい遺骨の納骨先にかける費用を抑えることです。
特に合祀墓や散骨は費用を抑えて遺骨の供養ができます。費用が抑えられる要因は、「合祀墓は他の人の遺骨と一緒に同じお墓に埋葬する」「散骨はお墓を必要としない」ためです。
しかし、新しい納骨先は「費用」だけで決めるべきではありません。親族の同意やご自身のお参りのしやすさで決めるべきでしょう。
また、合葬墓や散骨の場合、複数になるとかえって費用が高くなることもあります。
墓じまい業者は複数見積もりをもらう
墓じまいの値段を抑えるために、複数の業者から見積もりをとりましょう。
墓じまい業者のサービスにも、墓石の撤去だけの石材店や墓石の撤去から遺骨の供養まで対応している石材店もあります。
サービスと費用を検討のうえ、墓じまい業者を決めましょう。分割払いなら墓地の購入だけではなく墓じまいにも使える「メモリアルローン」といった金融商品もあります。
ライフドットの墓じまいでは、信頼できるパートナーとお墓の費用見積もりから遺骨の供養まで一括して対応できます。
墓じまいのことで悩まれている方
今のお墓を撤去するのにかかる費用や手続きに関する疑問は、プロに相談するのがおすすめです。
ライフドットでは、墓じまいに関する一連の流れをサポート。
「なるべく負担をかけずに墓じまいしたい」という方は、ぜひライフドットにご相談ください。
墓じまいのトラブル事例
墓じまいにおいて、誰でも起こりうるトラブルとその対策について親族・寺院・石材店に分けて紹介します。
知っておくことで未然に防ぐことが出来るトラブルもあるため、1つずつ確認していきましょう。
親族間の墓じまいトラブル
墓じまいをする際に、「親戚が口を出してきて、なかなか思うようにできなかった」という声をよく聞きます。
しかし、お墓の名義人である墓地使用者が、これからお墓を守っていくことが物理的に難しいという状況になってしまい、墓じまいがベストな方法ということであればそれを親戚に納得してもらうほかありません。
どうしても説得できない場合、名義人の一存で墓じまいをすることは可能です。
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子さん
A家の場合は、江戸時代から続く野墓地に先祖代々の墓があり、墓じまいをしたいと親戚の説得にまわりましたが、親戚の数が多く複雑になりすぎて墓じまいを断念しました。
B家の場合は、自分が3代目となるお墓があり、跡継ぎがいないため墓じまいしようとしましたが、叔母の猛反対にあい断念。時間をおいて改めて墓じまいを考えても良いのでは、という結論になりました。
なにがベストな方法なのかは、それぞれのケースによって異なります。
ライフドットでは、墓じまいに関する悩み「お墓の相談窓口(無料)」を受付時間10:00~19:00の間で承っています。解決できない場合は、いつでもご相談ください。
寺院との墓じまいトラブル
墓じまいで寺院とトラブルになる多くは「離檀」が挙げられ、この離檀を巡ってトラブルが起きる場合があります。
お寺は、檀家から頂いたお布施をお寺の維持費や法要費、法衣、法具の費用として使用しています。離檀をするということは、このお寺の管理に使える費用が少なくなるということでもあります。
天王山安楽寺
杉本成範さん
親戚筋の御先祖様も納骨されているお墓を持つ檀家様から「お墓を整理したいが、疎遠になっている北海道の親戚と連絡がつかない」とのご相談を受けました。
ご相談くださった檀家様だけで手続きを進めると、後々「勝手に墓じまいされた」「大切なお墓がない」とトラブルに発展してしまう場合もあります。
特に地方では、ご親族がお仕事の都合などで遠方に出られて、そこから数世代を経てしまうことで関係が疎遠になっているケースが非常に増えています。
普段から定期的な連絡を取りあっていただくことで、いざという時の御苦労が大きく変わるかと思います。
そのため、離檀料を高額で請求してくる場合があるのです。このようなトラブルが起きないように、事前に墓じまいをしたい旨を住職に相談しておきましょう。
石材店との墓じまいトラブル
墓じまいで石材店とトラブルになるのは、「墓石の解体撤去費用」です。墓じまいをするためには、石材店に今あるお墓の解体撤去工事を依頼します。
この墓石の解体撤去費用で高額な請求をされてトラブルに発展するケースがあります。
お墓の費用は、墓石の大きさや立地(重機が入れる場所か)などによって費用相場が変わります。そのため、撤去費用に相場がなく高額な請求をする石材店が稀にいます。
そうならないために、1つの石材店から見積もりをもらうのではなく、複数の石材店から見積もりをもらいお願いする相手を決めましょう。
ただし、指定石材店が決まっている墓地やお寺もあるため、事前にお墓の管理者に相談しておくことをおすすめします。
より墓じまいのトラブルについて知りたい人は実例も紹介している以下の記事もご覧ください。
墓じまい代行で手続きをよりスムーズにしよう
墓じまいの増加に伴い、墓じまいの代行業者が増えています。特に多いのが行政書士による代行サービスです。
しかし、代行依頼の手数料として約5万~15万円の費用が発生します。もし依頼する場合は何をどこまで行政書士に依頼するかは、冷静に考えましょう。
墓じまい代行についてより詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
墓じまいに関するよくある質問
墓じまいをしないとどうなるの?
墓じまいをしないまま、お墓を管理する人がいなくなってしまうと「無縁墓」と扱われ、最悪の場合はお墓が撤去されてしまう可能性があります。
墓じまいの費用が払えない場合の対処法は?
まずは家族や親族に相談しましょう。安くお墓を解体してくれる業者もあるので、確認しながら費用を抑えて墓じまいできないかも検討するのも一つです。
また、公営墓地の場合、当該自治体によっては補助金が出る場合もあるので、お住まいの自治体に確認してみてください。
墓じまいの費用は誰が支払うべき?
墓じまいは、墓地の名義人になっている方や、祭祀の主宰者が主体となって行うケースが多いですが、費用を誰が負担すべきかは特に決まりはありません。
親族や兄弟で折半するのかなど、事前に関係者と相談しながら話を進めましょう。
墓じまいで後悔するケースは?
墓じまいは一度行うと二度と元には戻せません。親族や寺院などに相談せずに独断で行うと、トラブルになり元にも戻せず後悔するケースがあります。
周囲の人には相談しながら進めましょう。
墓じまいをして満足している人は多い
ライフドットのアンケート調査によると、墓じまいをして満足した人は86.8%という結果でした。
満足している人の理由は、「お墓参りができなくて感じていた罪悪感がなくなった」「気持ちが楽になった」といったものでした。
墓じまいをするかどうか悩んでいる、墓じまいをしたいが思うように進まないという方は、ぜひ一歩踏み出し、家族やお寺さん・お墓の管理人さんなどに相談してみてはいかがでしょうか。
ご協力いただいた専門家の皆様
天王山安楽寺 | 小学校はカトリック・中高大はプロテスタントの学校を経験したハイブリット僧侶。 |
天金山常楽寺 今小路覚淳 | 3つのお寺の住職・副住職・仏教学院宗学堂の仏教講師も務める。 |
終活・葬送ソーシャルワーカー | 大手葬祭業者、大手仏壇・墓石販売業者・葬送コンサルタントを経験。 |
監修者コメント
監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子
遠方にお墓があって墓守をしていくことが難しい、継ぐ人はいるけれど女子なのでこの先守っていくことができるか不安、等の理由で、墓じまいを希望する人が増えています。
墓じまいという言葉が数年前よりメディアで取り上げられるようになると、ますます墓じまい人気に拍車がかったような気がします。
しかし、墓じまいをしたために、親戚や寺院とトラブルになるケースもめずらしくありません。
また「案外費用がかかってしまった。墓じまいをする必要がなかった」と後悔してしまう人もいます。
一度たたんでしまったお墓を元に戻すことはできません。
「墓じまいをしなくてもいい方法はないか」という方法も考えてみましょう。
最近では「墓守代行」等のサービスもあります。まとめて数年分の管理費等を払うほうが、墓じまいよりも割安になるケースもあります。