神道の葬式と宗教観がわかる!仏教との違いをやさしく解説
日本では「宗教の自由」が認められています。このため、信じる宗教は当然各々で異なります。
ただ、そのなかでも日本において広く信じられているのが「神道」と「仏教」でしょう。
今回はこの「神道」について、その死生観や葬儀の意味、儀式のやり方や流れ、仏教との違いについて解説していきます。
また、
この記事ではこのような疑問を解消!
- 神道の葬式にはどんな格好をしていったらいいのか
- どんな言葉が忌み言葉となるのか
などについても説明していきます。
神道の葬式に出る際に慌てふためきたくない、という人はぜひ目を通してください。
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この記事の目次
神道とは
「神道」とは、日本に昔から伝わる宗教です。
意外に思われるかもしれませんが、「神道」とはいっても特定の神様を信仰する宗教ではありません。
神道の考え方をもっともわかりやすく説明するのが、「八百万の神(神々)」という考え方です。自然に存在する万物に神様が宿るとされた考え方であり、「アニミズム」とも呼ばれます。
神道は昔からある宗教ではありますが、これは実は仏教や儒教といったほかの宗教の影響も色濃く受けています。神道ではほかの宗教を否定することなく、仏教にある信仰対象もまた、神道の神様の一人だと考えています。
神道と仏教の違い
神道は仏教の影響も受けている宗教ですが、神道と仏教には違いもあります。それについて見ていきましょう。
信仰の対象となるもの
神道においては、「八百万の神々」という考え方をします。このため、自然にある万物(石・木・森など)を信仰の対象としています。また、菅原の道真公などのように、人物を信仰の対象とすることもあります。
自然に存在するもの、そして「人」をも信仰の対象とする神道とは異なり、仏教の場合は特定の信仰対象を有しています。それが、「仏様」「仏陀」です。薬師如来や釈迦本尊などを敬う対象としているのです。
また、神道には教典は存在しません。対して仏教の場合は「経典」と呼ばれるものがあります。
死生観
ここからは、神道における「死生観」について見ていきましょう。
神道では、「亡くなった人は氏神となり、家を守ってくれる」という考え方を持っています。
亡くなった人は、自分たちの血を受け継ぐ子孫を見守ることになると解釈しています。
この「死生観」は、仏教やキリスト教との違いとしてもよく取り上げられます。
仏教の場合は「輪廻転生」という言葉で、死生観が解説されます。生まれ変わりを信じているわけです。ただ、浄土真宗においては、「亡くなった方はみな仏さまになるので、生まれ変わりはない」としています。
また、キリスト教では主の御許で永遠の安息を得ると考えています。
仏教ともキリスト教とも違い、神道は「家」を主体とした死生観をとります。このような考え方は、昔の武家社会と非常になじみがよく、武士道と神道、この2つの精神性に対しての研究もよく行われています。
神式の葬儀とは
神道の葬儀は、「神葬式」「神式(の葬儀)」とも言われます。
神式の場合は、いわゆる「極楽浄土や天国に、亡くなった方を送る」という考えで行われるものではありません。神式においては、「亡くなった方はここにとどまり、先祖を守ってくれる」と考えます。
このため葬儀の場では、「お見送りするための儀式」ではなく、「神様となって家を守ってくれるようにするための儀式」が行われることになります。
神葬祭の独自の儀式
考え方がほかの宗教と異なるわけですから、当然神道の葬式ではほかの宗教には見られない道具なども使われます。
これについても見ていきましょう。
儀式の名称
神道の葬儀は、「神葬式」と呼ばれます。
また、葬式の最中にも神道ならではの儀式が見られます。
玉串奉奠(たまぐしほうてん)
もっとも有名なのは、「玉串奉奠(たまぐしほうてん)と呼ばれる儀式でしょう。
これは、神道において尊ばれる「榊」を個人に捧げるための儀式です。
帰幽奉国(きゆうほうこく)
「帰幽奉国(きゆうほうこく)」という儀式があります。神棚などに故人の逝去を知らせるものであり、これが終わったら神棚などの扉をしめます。そののち、白紙を貼ることになります。
手水の儀
手水は最近は省略されることが多くなっていますが、正式には清めの手水(ちょうず)の儀として、桶とひしゃくを用意しておきます。
手水の儀では、会場に入る前にひしゃくで水をすくって、左手、右手の順に清めます。そして、左手で水を受けて、口に軽く含んですすぎます。
手水の儀の作法
- 右手にひしゃくを持ち、その水を3度に分けて左手にかけます。
- ひしゃくを左手に持ち替えて、同様に水を右手にかけます。
- 再びひしゃくを右手に持ち、左手で水を受け、口をすすぎます。
- 用意されている懐紙で口を拭きます。
なお、神道には「枕直しの儀(まくらなおしのぎ)」と呼ばれる儀式もあります。これ故人を白い衣服で包み、北枕に配置するものです。このあたりは仏教と考え方が似ていますね。
独自の道具
神式の葬儀に使われる道具のなかで、もっとも特徴的なのは「榊」でしょう。
榊は神道にとって特別なものです。
これは、「木」に「神」と書くものであると同時に、「さかき=さかい=堺=神様のいらっしゃる聖域と私たち人間がいる世界の境目にある木」という意味を持っているからです。
ただ、この由来に関しては諸説あり、神聖で特別な木を意味する「賢木(さかき)」から来たという説もあります。
この榊を使って作られる「玉串」は、神道の葬式のもっとも重要な道具です。仏教における「焼香」に代わるものとして、玉串を納める「玉串奉奠」があります。
次にあげたいのが「霊璽(れいじ)」です。
これは、仏教における「位牌」と同じものです。白木で作られているケースが多く見られ、祖霊舎(それいしゃ)に置かれます。なお、祖霊舎とは先祖をお祀りするための場所であり、神棚よりも少し下の位置にしつらえられるもので、仏教における「仏壇」と似た性格を持ちます。
「三種の神器(さんしゅのじんぎ)」もまた、神式の葬式に用いられるものです。刀・鏡・勾玉のセットであり、五色旗(ごしきばた。ごしょくきとも。赤・黄色・白・紫もしくは黒・緑もしくは青の5つの色が使われた旗。五行説を元としている)と飾ります。
霊璽は、この三種の神器の鏡の前に飾られます。
BGMの雅楽について
一般的に、神道での葬儀においては、「雅楽」の演奏が行われます。
雅楽の演奏が行われているなかで、神主が祭詞を述べ、玉串奉奠が行われます。
厳かな演奏であり、笙(しょう)などが用いられることがあります。
ただ、この「雅楽の演奏」については、現在では「必ず行われるもの」ではなくなっています。
会場の都合や故人の意思などによって行われないこともあるため、「雅楽の演奏がないから、神道の葬式ではない」というようなことは言えません。
神葬祭(神式の葬儀)の流れ
ここからは、神道の流れについて見ていきましょう。
ご臨終~納棺まで
納棺までの間は、まずは「枕直しの儀」が行われます。
ご臨終ののち、北枕にして故人を安置します。
守り刀を胸の上に置き、その傍らに白い布をかけた小さな机を用意します。燭台にろうそくを設置して火をつけ、榊を置きます。また、塩・水・米を「三方」と呼ばれる台の上に置きます。
納棺は仏教のときと変わりません。新しい布団を棺に設置し、ご遺体を安置します。
葬儀1日目:通夜・遷霊祭
通夜も、仏教のものとほぼ同じ流れをとります。ただ、玉串奉奠が行われたり、祭詞が述べられたりするところが仏教とは違うところです。また、雅楽の演奏が行われることもあります。
神道の式で特徴的なのは、「遷霊祭」でしょう。故人の魂を移すということで、「御霊うつし(の儀)」と呼ばれることもあります。
故人の体にあった魂を、霊璽(仏教における位牌のようなもの)にうつすことを言います。
このときには、部屋のあかりをすべて消すのが正式です。魂を移された霊璽は一時的に「仮霊舎(かりのみたまや)」に置かれます。灯りがつけられたのちに、一同がその前に集まり、米などを供えます。またこのときに、御霊をうつすときに述べる「遷霊詞」を述べます。
葬儀2日目:葬場祭~帰家祭
葬儀2日目には、仏教における「告別式」が行われます。玉串による拝礼が行われます。これも、仏教のお式と同じように、通夜とほぼ同じ流れを取ります。これが「葬場祭」と呼ばれます。
その後に火葬の儀が行われます。これは火葬を行う際に行われるものです。故人との最後のお別れの時間です。神主が祭詞を述べ、家族がお別れを行います。このときも玉串が用いられます。
かつては、火葬(火葬祭)が行われた後、すぐに埋葬が行われていました。これはお骨をお墓に納めるものです。そしてその後で「帰家祭」として、霊前に、葬式全般が終わったことを報告していました。
しかし現在は、この「火葬のあとにすぐに埋葬して、帰家祭を行う」という家庭ばかりではなくなっています。
時間的、あるいは心情的な都合から、火葬後すぐにお骨をお墓に納めるのではなく、手元にしばらく置いておくという家庭も増えてきたのです。
このような場合は五十日の区切りなどで埋葬することも多く、「葬儀の一連の流れ」というかたちではなくなるでしょう。
供養のかたちは、時代によって変わってきています。この「帰家祭が行われるタイミングの変化」もそれにあてはまるものだと言えるでしょう。
ただ、もちろん、「火葬をしたその日にお骨を納めること」も間違いではありません。
神式の納骨方法や時期
「火葬後すぐにお骨を納める」というのも一つの方法ですが、現在では五十日霊祭のタイミングでお骨を納める家庭もあります。
また、考え方次第ではありますが、納骨の時期に「正解」はありません。ご遺族が納得できるまで、心が落ち着くまで納骨をしないというのももちろん一つの選択肢です。
「そもそも納骨をしない」とした手元供養を行うこともできます。
神式の葬儀に参列するときに気をつけたいマナー
神式の葬儀に関するマナーを見てきましたが、今度は「参列する側」の立場から見ていきましょう。
仏式との違い
服装は喪服でかまいませんが、数珠は持ちません。数珠はもともと僧侶がお経を読む際に数を数えるために使うものだからです。
また、死に対する考え方は、神道と仏教では異なるので、冥福や供養などの仏教用語は使わないようにします。
神道では御霊のご平安をお祈りしますなどと言います。
礼拝の作法
葬場祭では礼拝の作法が普段とは異なります。拍手の際は音を出さずに手を叩く忍手を使います。
仏式の焼香は行わず、玉串奉奠を行います。玉串奉奠の後には二礼ニ拍手一礼を行います。
持ち物・服装
神式のお式に出る場合でも、基本的には仏教のときと服装は変わりません。
通夜に参加する男性ならばダークスーツ、女性ならば地味な色のスーツを用いるのが望ましいと言えます。
葬儀に参加する場合は、礼服を着るようにします。
小物は、黒い靴下・黒いストッキングを利用します(地域によっては、お通夜の際は肌色のストッキングを用いることもあります)
鞄や靴は、黒色で金具のついていないものを使うのが正式な作法です。
また、当然のことではありますが、ヘビ皮などの「殺生」をイメージさせるものは避けます。
ハンカチは白もしくは黒の無地のものを選びます。
ふくさは寒色系のものを用いますが、紫色ならば慶事でも使えますので1枚持っておくと便利です。
使用を控えたほうがいい言葉
「死生観」はそれぞれの宗教によって異なります。そのため、「使ってもいい言葉」「使ってはいけない言葉」にも違いがあります。ある宗教ではOKとされている言葉がNGになることはよくあります。
そのなかでも、特に間違えやすいのは「御冥福をお祈りします」という言葉でしょう。
これは葬式の場において非常によく使われる言い回しですが、これが使えるのは仏教(浄土真宗は除く)だけです。
神式の考え方では、「亡くなった方は先祖とともに、家を見守る神様になる」としているため、「亡くなった後の幸福を祈る」という意味を持つ「御冥福」という言葉はそぐわないのです。
また、これは神式に限ったことではありませんが、「重ね重ね(不幸が重なるさまを連想させる)」「生きていたころは(直接的に生死を連想させる)」というような言葉は使ってはいけません。
神式の香典「御玉串料」について
神式の場合は、不祝儀袋の書き方が仏教と異なります。これについて紹介します。
不祝儀袋の選び方
神式の不祝儀袋は、白黒もしくは双銀の水引を用いるのが一般的です。これを結び切りのかたちで使います。
間違われがちなのですが、ハスの花の入ったものは利用しません。これは仏式の葬儀のときに使われるものであり、神式にはそぐいません。また、百合の花が描かれたものも避けるべきです。百合の花はキリスト教の花だからです。
神式の香典袋の表書き
神式の不祝儀袋を考えるうえで、もっとも考慮したいのが「表書きの書き方」です。
神式の場合は、「御榊料(おさかきりょう)」「御玉串料(おたまぐしりょう)」「御神前(ごしんぜん)」と表書きします。ただ、いろいろな宗派で使える「御霊前(ごれいぜん)」という表記も使うことができます。
現在ではややすたれつつある文化ではありますが、正式には、薄墨で表書きを書くとされています。涙で墨がにじんだことを示すとも、悲しみが強すぎてうまく墨をすることができなかったことを表すとも言われています。
包む金額の相場
包む金額の相場は、「宗教」ではなく「亡くなった人との関係性」「現在のあなたの年齢と立場」によって決められます。
祖父母が亡くなった場合は、20代ならば1万円、30代ならば1万円~3万円、40代以降ならば3万円~5万円程度が相場です。
両親が亡くなった後の20代の場合はだいたい3万円~10万円ほど包むことになりますし、30代以降ならば5万円~10万円程度は包む必要があるでしょう。
友人や知人ならば、世代を問わず5千円程度が相場です。ただし、30代以降の場合は1万円を包むこともあります。
勤務先の上司が亡くなった場合は、20代ならば5千円程度、30代ならば5千円~1万円、それ以降ならば1万円~となります。これは勤務先の上司の家族、あるいは勤務先の同僚が亡くなった場合も同じです。
ただ、勤務先関係の訃報の場合、会社でまとめて香典を集めるということもありますから、会社のやり方に合わせましょう。
神式の葬儀を開く場合の費用相場
神式の葬儀を開く場合の費用の相場を求めることは、決して簡単ではありません。
仏式の葬儀同様、規模によってまったく金額が変わってくるからです。
また、「仏式の葬儀と神式の葬儀ではどちらが安いのか」ということもしばしば話題に上ります。
これも専門家の間で意見が分かれている議題です。
神式の方が安くなる理由としては、「お花代が少なくてすむ(榊を中心とするので)」「戒名料がかからない」などが挙げられます。
反対に、「高くなる理由」としては「選択肢が少ないので、相見積もりが難しい」「玉串料を神主に支払うことは必要」というものが挙げられます。
葬儀会社によっても差があるため、これも断言できない問題です。ただ、「どちらかというと神式の方が安くなる傾向にある」と考える向きは、たしかにあります。
神葬祭後にある大きな霊祭(御霊祭り)について
神式の弔いには、「霊祭(御霊祭り)」という考えがあります。
これについて見ていきましょう。
神道の法事を霊祭(御霊祭り)と呼ぶ
さて、神葬祭の後に行われるものとして、「霊祭(御霊祭り)」があります。「祖霊祭」とも称されるものです。
これは、神道における儀式の総称を意味する言葉です。このため、「仏教における四十九日法要を、霊祭(御霊祭り)と呼ぶ」というような、特定の祭事だけを意味する言葉ではありません。
どちらかというと、「法事」と考えた方がよいでしょう。
霊祭(御霊祭り)が開かれるタイミング
霊祭(御霊祭り)が行われるタイミングについても知っておきましょう。
葬儀後10日毎に行われる
正式な神式の霊祭(御霊祭り)の考え方では、葬儀後、10日ごとに霊祭(御霊祭り)を行います。十日祭、二十日祭、三十日祭り……と、その都度お祀りしていくのが基本です。
ただ現在は、親族でも遠方に住んでいる人が多く、10日ごとに集まるのはかなり大変なものです。
そのため、近場に住んでいる親戚だけで済ませたり、またそもそも省略したりする家庭も多く見られます。
五十日祭
ただ、そのなかでも「五十日祭り」は別です。
これはいわゆる「忌明け」を意味するものであり、非常に大事な儀式です。
このため、この日ばかりは親族も集まってお祭りすることが多いと言えるでしょう。このタイミングで白紙を剥がします。また、神式で使われていた「しのび手」も、このときをもって解除となります。
仏教における「四十九日法要」をイメージしてもらうと分かりやすいかと思われます。
このタイミングで納骨を考える人もいます。
式年祭
仏教における「一周忌」「七周忌」にあたるものです。
「百日祭」が行われ、そのあとで「一年祭」「三年祭……」と続いていきます。
もっとも現在では、「ぴったりの日にち」に行うことはまずありません。「そのあたりの土日で、みんなが都合のよい日」にあわせて開かれます。
神式の通夜振る舞い
神式では、仏式の通夜にあたる通夜祭が営まれます。
通夜振る舞いは、直会(なおらい)の儀と呼ばれます。仏式の精進料理と異なり、肉や魚を出してもよいとされています。
神棚がある場合は神棚封じをする
亡くなったらすぐに、穢れが入らないように前面に半紙など白い紙を貼って五十日祭まで覆い、この間礼拝はしません。
紙は50日、清祓いの儀の後にはずします。仏教で神棚もある場合は四十九日忌まで神棚封じをします。
仏式のお墓には入れない場合がある
代々のお墓がお寺にあるにも関わらず、故人が神式のお葬式を希望する場合は注意が必要です。
一般的には、故人の宗派に合わせますが、別の宗教でお葬式をしたとなると、そのお墓には入れないかもしれません。寺院とよく話し合いをしましょう。
神官へのお礼の目安
通夜・葬儀が終わったら、お世話になった斎主・神官にお礼を渡します。「御祭祀料・御礼」として、斎主と神官合わせて30万円程度が一般的です。
ただし、可能ならお礼の金額は神社に相談しましょう。
のしはなしで、水引はつけず、無地の白い封筒を使用します。毛筆か筆ペンで、普通の墨で書きます。
喪主の名前は、御祭祀料よりもやや小さめに同じく毛筆か筆ペンで、普通の墨で書きます。
神社に不幸があったわけではないので、薄墨では書きません。
この記事のまとめ
神道における死生観は、「亡くなった方は、これからの子孫のことを守り続けてくれる」というものです。そのため、「冥福を祈ること」はしません。
さまざまなものに神々が宿ると考えており、葬式では特に「榊」が大きな意味を持ちます。玉串奉奠は、神式ならではのものです。
ただ、名前や材質は違っても、仏教と似たかたちをとる道具が多いのも特徴です。服装も仏式のものとの共通点が多いのですが、数珠は用いません。
神式での葬式の場合
- 通夜と遷霊祭
- 葬場祭
- 帰家祭
が特に重要になります。
かつては葬場祭が終わった後にすぐに納骨して帰家祭が行われていましたが、現在では五十日祭の際に納骨を行う家庭も増えています。
神式の葬式と仏教の葬式は、どちらがより安いかということがしばしば論じられます。これについては簡単に答えを出せませんが、神式の方が安くなることもよくあります。
神式の葬儀は仏式の葬儀に比べて少ないものです。
わからないことがあった場合は、葬儀社のスタッフなどに問い合わせましょう。
神道のお墓について知りたい人は、「神道のお墓について解説!仏教のお墓との違いや納骨までの流れがわかる」を参考にしてください。
監修者コメント
監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子
神道の儀式は、冠婚葬祭で多少違いはありますが流れはほぼ同じです。
はじめに献饌というお供え物を並べ、お祓い(修祓)をした後、メインイベント。
例えば通夜だったら御霊を移す儀式が行われます。
その後玉串が奉奠され、最後にお供え物を下げる撤饌の作法が行われ神職が退場という流れです。
神道での葬儀は全体の1%ほどですし、聞きなれない言葉がたくさん出てきますので戸惑う人も多いのですが、流れはさほど難しいものではありません。
立ったり座ったりするシーンが多いので、参列する際に手荷物は身軽に整えておきましょう。
墓じまいを検討されている方
- 墓じまいはどこに相談するのかわからない
- 複雑な事務手続きをやりたくない
- 墓じまいにいくら必要なのか知りたい
親族や知人などに墓じまいを経験した人がおらず、不安に感じる人もいるかと思います。
また、今あるお墓を片付けることに抵抗感がある方もいるかもしれません。
しかし、大切なのはお墓をきちんと片付け、あとの供養に繋げていくことです。
ライフドットでは、墓じまいの複雑な事務手続きの代行、新しい墓地・霊園への引越しの提案までサポートします。
墓じまいで悩まれている方は、まず一度ライフドットにお問い合わせください。